接線は、ある点の近くで滑らかな曲線を直線として近似します。その傾きは導関数です。法線は同じ点を通り、接線に垂直な直線です。
1. 接線の公式
\(y=f(x)\) の \(x=a\) における点は \((a,f(a))\)、接線の傾きは \(f'(a)\) です。点傾き式から
\[y-f(a)=f'(a)(x-a).\]
2. 例:放物線の接線
\(f(x)=x^2\) の \(x=1\) における接線を求めます。
\[f(1)=1,\qquad f'(x)=2x,\qquad f'(1)=2.\]
したがって
\[y-1=2(x-1)\Longrightarrow y=2x-1.\]
x^2 と 2*x-1 を描きます。直線は \((1,1)\) で放物線に接し、その近くで同じ方向をもつはずです。
3. 法線の公式
接線の傾き \(m_t\) が0でなければ、法線の傾きは負の逆数です。
\[m_n=-\frac1{m_t}.\]
この例では \(m_n=-1/2\) なので、
\[y-1=-\frac12(x-1)\Longrightarrow y=-\frac12x+\frac32.\]
-x/2+3/2 を入力して法線を確認します。
4. 水平・垂直になる特別な場合
- \(f'(a)=0\) なら接線は水平で \(y=f(a)\)、法線は垂直で \(x=a\) です。
- 曲線が垂直接線をもつ場合、法線は水平です。
- 角点や尖点では通常の導関数が存在せず、一意な接線が存在しないことがあります。
5. 陰曲線の接線
陰関係 \(F(x,y)=0\) では、陰関数微分によりしばしば
\[\frac{dy}{dx}=-\frac{F_x}{F_y},\]
を得ます。ただし \(F_y\ne0\) とします。円 \(x^2+y^2=25\) では、
\[2x+2y\frac{dy}{dx}=0\Longrightarrow \frac{dy}{dx}=-\frac{x}{y}.\]
\((3,4)\) で接線の傾きは \(-3/4\)、法線の傾きは \(4/3\) です。
6. 局所的な線形近似
接線は、xがaに近いときの線形化
\[f(x)\approx f(a)+f'(a)(x-a)\]
も与えます。\(f(x)=\sqrt{x}\) を \(a=4\) の近くで考えると、
\[\sqrt{x}\approx2+\frac14(x-4).\]
したがって \(\sqrt{4.1}\approx2.025\) と近似できます。
よくある間違い
- \(f'(x)\) を \(f'(a)\) に代入せず、そのまま使う。
- \((a,f'(a))\) を使い、正しい点 \((a,f(a))\) を使わない。
- 法線の傾きの負号を忘れる。
- 接線が水平または垂直な場合にも逆数の公式を機械的に使う。
- 導関数を確認せず見た目だけで接線を決める。