2つの曲線で囲まれた面積は、領域が閉じている区間で、曲線間の垂直方向または水平方向の距離を積分して求めます。グラフを見ると、どちらの曲線が上にあるか、領域を分割する必要があるかが分かります。
1. 縦に切る場合の公式
\(y=f(x)\) が \(y=g(x)\) より上にあり、その区間が \(a\le x\le b\) なら、
\[A=\int_a^b\bigl(f(x)-g(x)\bigr)\,dx.\]
です。被積分関数は「上−下」で、負にならない縦の長さを表します。
2. 例:直線と放物線
次の2曲線で囲まれた面積を求めます。
\[y=2x\qquad\text{および}\qquad y=x^2.\]
まず交点を求めます。
\[2x=x^2\Longrightarrow x(x-2)=0\Longrightarrow x=0,2.\]
\([0,2]\) では直線が放物線より上です。たとえば \(x=1\) で \(2x=2>1=x^2\) です。したがって、
\[\begin{aligned}A&=\int_0^2(2x-x^2)\,dx\\&=\left[x^2-\frac{x^3}{3}\right]_0^2\\&=4-\frac83=\frac43.\end{aligned}\]
3. 領域をグラフで確認する
グラフの塗りつぶしツールを開き、2*x と x^2 を描き、0から2の間を塗りつぶします。塗られた領域が積分区間と「上−下」の順序に一致することを確認してください。
4. 曲線の上下が入れ替わる場合
区間内で \(f-g\) の符号が変わる場合、\(f-g\) を1回積分すると符号付き面積になり、相殺されることがあります。すべての交点で分割します。
\[A=\int_a^c|f(x)-g(x)|\,dx+\int_c^b|f(x)-g(x)|\,dx.\]
実際には各小区間で上側の曲線を判定し、正しい順序で引くことで絶対値を外します。
5. 横に切る場合
領域によってはxをyの関数として表す方が簡単です。右端が \(x=R(y)\)、左端が \(x=L(y)\) で、\(c\le y\le d\) なら、
\[A=\int_c^d\bigl(R(y)-L(y)\bigr)\,dy.\]
縦に切ると複数の積分が必要になる場合に、横に切る方法が有効です。
6. 広義積分が必要な領域
垂直漸近線の近くの領域では広義積分が必要になることがあります。グラフ上で細い尾が囲まれているように見えても、面積が有限とは限りません。漸近的な端点を変数による極限に置き換え、収束を調べてから値を求めます。
7. 数値解と厳密解
可能な限り交点は厳密に求めます。交点が初等的に表せない場合は、数値的な根の探索と数値積分を使えますが、近似であることと精度を明記してください。グラフは数値解法の初期区間を選ぶ助けになります。
よくある間違い
- 表示範囲の端を積分区間にしてしまう。
- 「下−上」で引いて負の面積をそのまま答える。
- 曲線の上下が入れ替わる内部の交点を見落とす。
- yについて積分した方が簡単なのにxについて積分する。
- 見た目で閉じている領域は必ず有限面積だと思う。
- 交点の値を早い段階で丸める。
この領域を回転する場合は、円板法・ワッシャー法・円筒殻法へ進んでください。グラフの作り方は2曲線の間を塗りつぶす方法を参照してください。