円板法、ワッシャー法、円筒殻法はいずれも回転体の体積を求める方法です。最もよい方法は通常、領域を最少の分割数と簡単な境界関数で表せる方法です。
1. 円板法
円板は内半径が0のワッシャーです。\(y=R(x)\) の下の領域をx軸のまわりに回転すると、
\[V=\pi\int_a^b R(x)^2\,dx.\]
例として、\(y=\sqrt{x}\) の下で、\(x=0\) から \(x=4\) までの領域をx軸のまわりに回転すると、
\[V=\pi\int_0^4(\sqrt{x})^2\,dx=\pi\int_0^4x\,dx=8\pi.\]
2. ワッシャー法
ワッシャーには外半径 \(R\) と内半径 \(r\) があります。
\[V=\pi\int_a^b\left(R(x)^2-r(x)^2\right)\,dx.\]
回転軸に垂直な切片が穴のある環を作るときに使います。軸が移動している場合、半径は単なるy値ではなく回転軸からの距離で測らなければなりません。
たとえば、\(y=2\) と \(y=x\) の間で、\([0,2]\) 上の領域をx軸のまわりに回転すると、
\[V=\pi\int_0^2(2^2-x^2)\,dx=\frac{16\pi}{3}.\]
3. 円筒殻法
縦の細片をy軸のまわりに回転すると円筒殻になります。体積要素は、円周×高さ×厚さです。
\[V=2\pi\int_a^b(\text{半径})(\text{高さ})\,dx.\]
y軸のまわりの回転では、半径は通常xです。移動した鉛直線 \(x=c\) のまわりでは、半径は \(|x-c|\) のような距離になります。
4. 同じ領域でワッシャー法と円筒殻法を比較する
\(y=2x\) と \(y=x^2\) の間で、\(0\le x\le2\) の領域をy軸のまわりに回転します。
円筒殻法:半径は \(x\)、高さは \(2x-x^2\) です。
\[V=2\pi\int_0^2x(2x-x^2)\,dx=\frac{8\pi}{3}.\]
ワッシャー法:xをyで表します。右端は \(x=\sqrt{y}\)、左端は \(x=y/2\)、区間は \(0\le y\le4\) です。
\[V=\pi\int_0^4\left[(\sqrt{y})^2-\left(\frac y2\right)^2\right]dy=\frac{8\pi}{3}.\]
どちらも正しいですが、円筒殻法は2つの曲線をxについて解く必要がなく、式も短くなります。
5. 実用的な選択基準
| 確認すること | 適しやすい方法 |
|---|---|
| 回転軸に垂直な切片が中身の詰まった円になるか。 | 円板法 |
| 回転軸に垂直な切片が穴のある環になるか。 | ワッシャー法 |
| 回転軸に平行な切片が高さの簡単な円筒を作るか。 | 円筒殻法 |
| 一方の方法では別の変数について解く必要があるか。 | もう一方を試す |
| 途中で領域の境界が変わるか。 | 分割積分が少ない方法 |
6. 移動した回転軸
\(y=k\) のまわりでは、半径は \(|f(x)-k|\) のような鉛直距離です。\(x=c\) のまわりでは、円筒殻の半径は \(|x-c|\) のような水平距離です。回転軸を明示的に描くと、符号や半径の誤りを防げます。
7. 積分する前に可視化する
回転体ビジュアライザーで、生成領域、回転軸、外面と内面、代表的な断面を表示します。可視化は積分の設定を置き換えるものではありませんが、誤った半径や意図しない回転軸を見つけやすくします。
よくある間違い
- 回転軸が移動しているのに関数値をそのまま半径にする。
- 外半径と内半径を逆にする。
- 円筒殻法の \(2\pi\) を忘れる。
- 円筒殻の高さを「上+下」にしてしまい、「上−下」にしない。
- dy積分にxの範囲、dx積分にyの範囲を使う。
- 領域を描く前に方法を決める。