媒介変数方程式では、通常 \(t\) とする第3の変数を使って2つの座標を表します。
\[x=x(t),\qquad y=y(t).\]
円、楕円、サイクロイド、ループ、そして1つの関数 \(y=f(x)\) として表すことが難しい、または不可能な曲線に特に有効です。
1. 単位円から始める
標準的な媒介表示
\[x(t)=\cos t,\qquad y(t)=\sin t,\qquad 0\le t\le2\pi\]
は、\((1,0)\) から始まり、単位円を反時計回りに1周します。媒介変数グラフモードで、cos(t) を \(x(t)\) に、sin(t) を \(y(t)\) に入力し、媒介変数の区間を \(0\) から \(2\pi\) に設定します。
2. 媒介変数の区間の役割を理解する
式だけでは曲線のどの部分を表示するかは決まりません。円の場合:
- \(0\le t\le\pi\) では上半円だけを描きます。
- \(-\pi/2\le t\le\pi/2\) では右半円を描きます。
- \(0\le t\le4\pi\) では同じ円を2周します。
不要な重複を避け、目的の曲線を表す最小の区間を選びます。
3. 楕円を描く
中心が \((h,k)\)、水平方向の半径が \(a\)、垂直方向の半径が \(b\) の楕円は、次のように媒介表示できます。
\[x(t)=h+a\cos t,\qquad y(t)=k+b\sin t.\]
中心が \((1,-2)\)、半径が3と2の楕円では、次を入力します。
1+3*cos(t)-2+2*sin(t)
形を確認するときは2軸を同じ縮尺にしてください。画面上の縮尺が異なると、本当の円が楕円のように見えることがあります。
4. 進行方向と速度を調べる
媒介変数は幾何学的な軌跡だけでなく、運動の情報も与えます。速度ベクトルは
\[\mathbf v(t)=\bigl(x'(t),y'(t)\bigr).\]
です。単位円では \(\mathbf v(t)=(-\sin t,\cos t)\) です。\(t=0\) では点は \((1,0)\) にあり、速度は上向きなので、反時計回りであることが分かります。\(\sin t\) を \(-\sin t\) に変えると向きが反転します。
5. 例:リサージュ曲線
次を試します。
\[x(t)=\sin(3t),\qquad y(t)=\sin(2t),\qquad 0\le t\le2\pi.\]
sin(3*t) と sin(2*t) を入力します。周波数の比が葉の数を決めます。係数を少し変えるだけで、まったく異なる閉曲線が現れます。
6. 細部を欠落させない
振動が速い曲線や急に向きが変わる曲線には、十分な標本点が必要です。曲線が多角形のように見える、途中に隙間がある、ループを横切る場合は、媒介変数の刻みを小さくするか、利用可能なら描画品質を上げます。また、ツールが明示的に度数法に設定されていない限り、媒介変数の区間はラジアンで指定されていることを確認してください。
よくある間違い
- 2つの式を通常の \(y=f(x)\) 入力欄に入れる。
- グラフがラジアンを想定しているのに、式を度数法で考える。
- 曲線の一部しか描かない区間を選ぶ。
- 2軸の縮尺が異なるまま形を誤って判断する。
- 曲線をたどる向きを無視する。